初めての英語のテストを返された5年生。
皆んなドキドキしている。
いつも元気で友達思いのYさんは
返されたテストを見て呆然としている。
無表情だ。
あまりの点数にショックを受けているのだろう。
先生からの解答が配られ、直しを進めるクラス。
英文を全員で読みはじめる。
Yさんは声が出ない。
赤ペンを握った手も動かない。
気持ちがついていかない。
私は隣へ行き、話しかけた。
「Yさん、大丈夫?
この文、少しは読めたかな?」
返事がない。
「さっき皆んな大きな声で読んでた時、どう思ったかな?
きっと私だけが読めてないんだって思ってたんじゃない?
あのね、皆んな読んでるのは、読めているんじゃなくて、暗記しているんだよ。
社会や歴史で年号とか覚えるじゃない。
あんな風に、単語を何回も見て覚えただけなんだよ。
だから、Yさんが読めないって思ったのは正しいんだ。
海の向こうの国では、Yさんがひらがなを習うようにゆっくり英語の読み方を習っているんだよ。
だから、しっかり読んだり書けるようになる。
残念ながら、学校では私も丁寧に全部教えてあげられないんだ、ごめんね。
だから、あなただけじゃない。
大丈夫だよ」
「うん」と、うなづくと
泣きながら、次の体育の準備を始めた。
私は廊下でこらえていた涙が込み上げた。
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これは小学校で実際にある場面です。
英語の読み書きに苦労はしなくていいのです。
小学校でひらがなを無理なく覚えていったように、
英語も楽しく無理なく学べるのです。
残念ながら、学校では指導計画があり、ゆっくり時間をとって指導はできないのです。
もしこんな場面に出会ったら、
あなただけじゃない、
他にも楽しく学べる場があることを覚えていてください。
あんなに楽しそうに話していた英語を
嫌いにならなくていいのです。
一緒に楽しく学びましょう。
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